明治以後 西欧から輸入された近代製鉄法により 古来日本刀の鋼を鍛える為の製鉄法である
タタラ吹きは放逐された
【富国強兵】の近代理念の下 日本刀に 大量生産 大量消費 の思想が求められたのである
そんな逆風吹きすさぶ中 明治三十二年島根県安来市に雲伯鉄鋼合資会社が創業され
西欧的な製鉄法の中にも日本古来の製鉄法を取り入れるという 和洋折衷が試みられ
伝統的な製鉄法を保存する動きがあった事は 幸いである
(現 日立金属安来製作所)
しかしながら 現代の科学を似てしても失われたタタラの奥義は完全に解き明かすには至らず
千年の歴史の中で鍛え上げられてきた古刀とはどれを取っても 文字通り二度と再現不可能な
唯一無二の至宝なのである